2021年度機親会総会、リモートで開催

 

「東京都市大学機親会」2021年度定期総会の開催

 

2021年11月13日(土)13:00より、白木副会長の開会のことば及び司会進行により2021年度定期総会が開催された。開催方式はコロナ禍という事情もありオンライン(zoomを利用)によって実施された。

 

13:00~ 松村慶一 機親会前会長・校友会新会長のご挨拶(要旨)

   2期6年間のおもな実績として機親会80周年記念総会講演会、八郷孝弘氏(S57機械卒)本田技研(株)社長就任記念座談会懇親会、大畠章宏氏(S49機械修卒)「旭日大綬章」受賞記念講演会祝賀会などを実施し、機親会を活性化させてきた。機親会会長在籍中、皆様に多大なご協力、ご支援をいただきましたことに御礼申し上げます。本年4月から校友会の会長に就任し、大学発足100周年記念事業の起案、校友会発足10周年記念事業の実施、情報発信の多様化・拡大・充実等々校友会発展に尽くしたい。引き続きご支援のほど願いいたします。

 

13:05~ 機械工学科槇主任教授による大学の近況(要旨)

   現在、理工学部機械工学科および機械システム工学科の卒業生が機親会会員となる。そこで、今回は機械工学科の主任教授である槇徹雄先生より、1963年から現在に至る両学科の研究室の変遷注1)の紹介があった(機械システム工学科の主任教授である宮坂明宏先生は次回の総会でご挨拶の予定)。そして、機械工学科の現状について説明があった。また、槇先生が所属している機械力学研究室で最近取り組んでいる研究テーマである自動車事故時の乗員の衝突挙動に関する研究、トラックの自動運転・隊列走行システムの開発に関する研究の紹介があった。さらに、現大学敷地の約1/3をリニューアルし、2つの新棟を建設する「東京都市大学キャンパス再整備計画(下図)」の概要が紹介された。

注1)研究室の変遷は本ホームページ「機親会ナレッジ;研究室の変遷」参照のこと

都市大配置図

 

 

13:20~ 神田総務理事、土方会計理事による2020年度事業報告決算報告,及び 2021年度事業計画・予算計画

報告内容については、このホームページ「お知らせ/理事・評議委員会(メ-ル審議)結果報告」を参照して下さい

 

 

13:40~ 大谷会長就任挨拶(要旨)

2021年度機親会理事評議委員会にて、第15期会長に選任された大谷眞一(S51機械卒,S53生機院修)です。昨年来のコロナ禍の中,現役学生たちは大学に登学できない状態が続いております。また機親会活動も役員会が対面で開催できないことが多く事業運営も円滑に進められない状況ですが、現役学生と卒業生との交流、現役学生への啓蒙として取り組んでいきたいと考えている。さらに今回のオンライン方式による会議を成功させ、東京近郊の会員のみならず地方の方々が参加できる総会を目指したい。

 

13:45~ 新会長による基調講演;「日本刀の力学的バランス」(A会員の感想)

   大谷眞一新会長の基調講演では長年ライフワークとして取り組んで来られた日本刀の作刀過程と残留応力に関する研究のご紹介をいただいた。その美しさから人々を魅了して止まない日本刀であるが、機親会会員としてはその性能の起源にも興味がわくのではないだろうか。先生はご専門のX線応力測定技術を日本刀に適用し、作刀過程で導入される残留応力に着目した研究に取り組んで来られた。そして、刃部表面には大きな圧縮残留応力が生じており、地部に向かって圧縮残留応力は減少していることを明らかにされた。この圧縮残留応力の存在により、切り込み時に刃側に生じる引張応力を打ち消し、刀に生じる負荷が緩和される。そのため材料組織に起因した材料そのものの強さに加え、使用時には見かけ強さが高まる仕組みを提案された。従来にない残留応力という点に着目した研究のご講演は大変興味深いものであった。残念ながら応力は目には見えないが、日本刀を見る機会にはその容姿のみならず、応力状態も想像しながら見てみたい。

 

14:50~ 望月副会長による中締め

      オンライン方式による本総会が出来たことをうれしく思います。特に槇主任教授による大学の近況などを知ることができ、地方の会員の方々にも有意義な時間になったことでしょう。次回の機親会総会はハイブリッド(対面方式+オンライン)で実施したいと思います。多くの会員に参加いただけますようお願い申し上げます。

 

15:00~16:00 オンライン懇親会(任意参加)

      旧知の会員が数グループに分かれ、旧交を温めた。

 

 

後日談 : 遠くロンドンより、卒業後40年をこえる会員より「母校の様子を知れるのは誠に幸せなことです。」とのメールが司会の白木副会長に入ったとの事、今回のオンライン方式による総会が成功した一つの証と思います。